近年テレビや雑誌などで特集が組まれている「終活(しゅうかつ)」
終活とは、人が亡くなってしまった場合に備えてあらかじめ段取りを行なっておくことですが、
それと同じく【墓じまい】という言葉もよく聞くことが増えてきましたね。
【墓じまい】・・・
言葉はよく聞くけれど、その意味についてはあまりよく分からないという方に
分かりやすくご説明していきたいと思います。
墓じまいとは一体なに?
【墓じまい】(はかじまい)とは、簡単にまとめてしまいますと
代々継承しているお墓を解体し、更地に戻した後、
墓地管理者へ墓所を返還することをいいます。
お墓に遺骨が納められている場合は、
新たな納骨先(合祀墓・樹木葬・永代供養墓・納骨堂など)をご自身で探し
改葬手続きをおこなってから新たな納骨先へ遺骨を納める必要があります。
墓じまいは、どのような場合にするの?
墓じまいは、基本的にはお墓を継承する方がいなくなってしまった場合に
おこなわれることがほとんどでした。
“でした” なぜ過去形かというと
お墓を継承する方がいる状況であってもあえて墓じまいを行なうという
選択肢を選ぶ方が増えてきたということですね。
私がお墓の管理で苦労した分、子供にはあまり迷惑かけたくないわ~
お墓を継承する方がいる場合であっても、ご自身のお子様にお墓の管理を負担にさせたくないという理由で墓じまいされる方が増えています。
お墓を継承した場合、そのお墓の管理費などを支払う必要があります。
寺院にお墓がある場合は、その費用とは別にお盆やお施餓鬼といった行事などに
お布施が必要になったりとなにかと費用がかかってしまう場合もあります・・・
墓じまいをする前に
墓じまいを行なう前に他の親族等と話し合いをしましょう。
ご自身がお墓の名義人であっても後々トラブルになってしまうことを避けるために
他の親族の意向を聞くことが大切です。
民間霊園などでは、【永代供養付き墓地】という新しい形式の墓地もあります。
【永代供養付き墓地】でお墓を建てている方はお墓を継承する方がいなくなった場合、
そのお墓を解体し、同じ霊園内にある合祀墓などに遺骨を納めて供養をおこなって頂けます。
【永代供養付き墓地】は、お墓を購入する際の費用の中に墓じまい時に納骨されていた遺骨を
合祀墓や永代供養墓などに移す費用が含まれています。
霊園によってはお墓の解体費(撤去費)も発生しない場合もあります。
民間霊園等の【永代供養付き墓地】でお墓を建てている方は、
一度霊園の管理事務所に確認してみてください。
個別のお墓を建てたいけれど、跡継ぎがいないという方や将来的に無縁仏になってしまわないか
ご不安な方は【永代供養付き墓地】のある霊園等でお墓を購入することをおすすめします。
墓じまいをしないとどうなる?
墓じまいをすると何かと費用がかかるしなぁ・・・
そもそも墓じまいをしないとどうなるんだろう?
お墓がそのままの状態であり続ける為には
お墓の管理費がきちんと支払われている必要があります。
名義人の方がお墓の管理費を支払わずにいたり、
名義人が亡くなられてしまい管理費の支払いがストップしてしまうと
そのお墓は墓地管理者による所定の手続きを得て無縁墓として扱われます。
無縁墓となってしまうと・・・
無縁墓になってっしまった場合、墓地は撤去されてしまいます。
無縁墓となったお墓に納骨されている遺骨は取り出され、
同じ敷地内などにある合祀墓(ごうしぼ)へ散骨されます。
墓石の撤去費用や滞っている管理費などは、
墓地名義人の方や親族の方へ請求されます。
永代供養付き墓地の場合は、
前出の理由により後々請求されることはありません。
墓じまいを考えている場合は・・・
墓じまいを考えている場合や継承者がいない場合は、
そのままにせず親族間で話し合いをおこない、きちんと手続きを行いましょう。